キミシマユウキ

ラガーンのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ラガーン(2001年製作の映画)
3.9
イギリス統治下時代インドの田舎村。干ばつが続き収穫もない状態で年貢が2倍になると宣告され困った村人たちは直談判をしに行くとある条件を突き付けられ…

『きっとうまくいく』『PK』の
!!アーミル・カーン!!
主演&製作を務めたスポ根インド映画。
インド映画好きのフォロワー様のオススメで、今日大阪の地震で仕事休みになって暇だったので鑑賞。


「クリケットに勝ったら
年貢を3年間無くしてやる。
   負けたら今年の年貢3倍な」


尺を気にしないことで有名なインド映画だが今作はなんと4時間近く!
しかも編集前は7時間近くあったとかいうから驚き。
セルジオレオーネもびっくり。
きっと完璧主義のアーミルさんも泣く泣く削ったシーンが多いのでしょう。
長いけどもストーリは単純明快の勧善懲悪で楽しめる!
”いじわるなイギリス人をクリケットでやっつけろ!”
というだけなのだ。
シンプルイズベストだ。
もちろん当方はクリケットのルール等微塵も知らずに鑑賞したが、
それは劇中主人公たちも同じ。
何もわからない状態で英国人に挑まなくてはいけないのだからさぁ大変!
まぁ4時間のうちラスト1時間半くらいは試合の時間なのでいやでも覚える!しかも面白い!
前半は丁寧に(それは嫌という程丁寧に)クリケットの仲間11人を集める過程や、
主人公とその幼馴染のヒロインと英国美女との三角関係なんかもミュージカルを交えつつ描いてくれるので後半の試合でのどのキャラが出ても応援できる!
丁寧な説明が後半に活きる!
ただのスポ根ではなく、過去の英国との確執やインドのカースト社会の差別や恋愛や裏切りなどてんこ盛りなのでまさにマサラムービー!
なによりクリケットやってみたくなるぞ!!(笑)

主演のアーミルさんはさすがっす!
クリケットのルールにのっとってずっと主人公が試合中活躍&登場出来る設定にしたのがまずすごいな。
村の若者役だけどこの時既に30~40代とかでしょうに…すごい…。
あとはヒロインが美人だったりぐるぐるうでまわして投げる奴とか回転投法のカチュラとか個性が強いキャラばかりでした。

まぁオチは設定からしても読めちゃうのだけど超王道な良作。
インドとイギリスの当時の関係も少し頭に入れておくとより楽しめるかも。

インド映画好き、アーミールカーンのファン、そしてクリケットてそんな面白いのか?と不思議に思ってる方々には是非オススメの作品。