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山の焚火のmikuのレビュー・感想・評価

山の焚火(1985年製作の映画)
5.0
人里離れたスイスの山のなか。自分の家と祖父母の家とを往復するだけで、世間から隔絶された地。静謐。喉の振動に手を添えて歌を感じる、泣き腫らした顔を雪にうずめる、家から布団を持ち出して誰もいない峰の上に敷いて寝るなど、東京で生きてるわたしには思いつきもしなかった、生活の魅力的な一片があちらこちらに散らばっている。誰もいない山の上では原始に立ち返っていくとでも言うのか、唐突であっても必然的に起こった不自然な営み。まるで理解はできないけれど、この映画を映画館で体験できて本当に良かった。まぎれもなく今年観た作品のなかで一番。
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