ちくわ

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のちくわのレビュー・感想・評価

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何回目かのセブンのあとのこれはギャップが凄い、不自然な部分はあるけど映画を観てる時=癒されたい時なのであまり気にせずセロトニンドバドバである。
『ゴーン・ガール』と対極をなす純愛映画だと思った。正直、同じ監督の作品と思えない程にハートフルな内容だ。

戦争体験はあれど、周りと違うことによる迫害の辛さなどはなく比較的活き活きと世間に馴染んで生活していた。
しかし隠し通さねばならぬ生き方もどれだけ辛かったか、そこは描写があまり見当たらぬので想像するしかないが、、家族と離れ離れになるところとかもっと情が現れるものではないのかな、って気はするけどそれは監督が考えてないわけないよな、、生い立ちに別れが付き物だった故に、だろうか。謎多き人物である。
前例がない症状であることから本人にも理解が及ばず、感傷に浸るよりも不安を払拭するのに精一杯だったという所だろうか。
それならなおさら医者に相談して「幼化」を止める判断をするべきだろう、と思うけどそこまで合理的に考えてしまっては映画じゃなくなるのかなー。

戸籍上では何歳の設定なのか気になる。そもそも社会的には存在してない?そんな事はないか、父親の会社譲り受けてるもんな… どこかの医療研究機関とかが研究対象にしたそうなもんだけど嗅ぎ回られてる風ではないな。。
と全体的に不自然な部分はたくさんある。
皆んな若返りを容易く受け入れスギィ!!笑

一度捨てた親父が何食わぬ顔をして現れる神経が謎。考えを変えたきっかけは雷直撃爺からの示唆かな。
老い先短い同居人たちに囲まれて育った分彼らの言葉は突き刺さる。戦争での看取り方も彼がこれまで何人も見送ってきた背景があってこそなのだろう。

無意識か意識的か分からぬ人々の想いが紡いでいく話。そしてバタフライエフェクト。理屈じゃないんだな。
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