ダンクシー

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のダンクシーのレビュー・感想・評価

3.8
「はらわたが煮えくり返る。運命の女神を呪いたい。だがお迎えが来たら行くしかない」

なんだろう、この気持ちは。複雑すぎる。。年齢という概念を超越した愛。改めて自分の人生の一瞬一瞬を出来る限り大切にしていきたいと思った。いつか忘れるのかもしれないけど、その瞬間瞬間に脳裏に焼きつけたい。幻想的な映像で魅せられた。特殊メイクも凄いな〜

「人生は分からない」

どこか切ない。結末は想像つくんだけど、鑑賞側も考えたくなくなるというか。歳をとる事に若返っていくベンジャミン。体に今まで生きてきた経験や証が刻まれることなく、ゆっくりと綺麗になっていく。中間地点、いわばベンジャミンとデイジーの年齢が大体同じくらいになった時に初めて男女として繋がる。鏡の前で、この2人の姿をずっと覚えていようといったシーンがあるが、ここが最も印象的でエモーショナルな場面だった。美しいんだけど、哀愁が漂っている。

正に時計の針を逆回転させたような人生。生きる上で全員の流れる時間は同じだが、ちょうど"同じ時"が交わる瞬間にしか得られない愛。人生という括りで見れば短く儚いが、出来る限りの時間を何も考えず共に過ごす。この生き様が心に強く残るし、もっと多くの時間幸せであってくれと願ってしまう。ストーリーの構造が素晴らしいのはこういった点に顕著に表れていると思う。

にしても、サングラスかけてバイクに乗るブラピかっこよすぎな!!
ダンクシー

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