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ベンジャミン・バトン 数奇な人生のYUIのレビュー・感想・評価

4.1
生まれた時はシワくちゃの老人、歳を重ねるごとに若くなるベンジャミン。

まず映画のコンセプト自体が面白く、かつ主演が我らのブラピ様だったため前からずっと観たかった作品。
上映時間は2時間半を超えるが、時間が気にならないほど集中して鑑賞できた。

まず、他の人とは全く違う人生を歩んでいるのにベンジャミンが優しい性格に育ったのは彼の周りの人たちの支えが大きいと思う。
赤ちゃんの時に"醜い"という理由で捨てられた彼を大切に愛情を込めて育ててくれたお母さんやその家族、幼少期から最後まで愛してくれたデイジー、陽気なマイク船長など、彼らはベンジャミンの人生にとってすごく重要だったと感じた。

おじいちゃんからどんどんイケメンブラピに変身していく姿は映像技術や特殊メイクの技術の高さに驚いた。(おじいちゃんの頃からちゃんとブラピの面影がありました)

年齢が若いのに見た目は老人なベンジャミン。庭の外で子供達が遊んでるのを車椅子に乗りながら眺めたり、年齢が近いデイジーと遊んでいても"恥を知りなさい"などと怒られてしまう。ベンジャミンが"どうして僕だけみんなと違うの?"とお母さんに泣きつく姿はとても印象的だった。

あと、ティルダ ・スウィントン演じるエリザベスのキャラクター性が個人的に結構好きだった。最初は怖い印象かと思ったが、ベンジャミンと話していくうちに打ち解けていく姿はほっこりした。水泳の話はちゃんと伏線回収していて面白かった。

デイジーとの恋愛は見ていて辛かった。2人の年齢が近くなった時にやっと恋人同士になり、子どももできるが、ベンジャミンはどんどん若返ってしまうため、良いパパになれない...と自信をなくすベンジャミン。"子育て2人は大変でしょ?"と言われ、迷い始めるデイジー。
そして長い間ベンジャミンとデイジーは離れ、その後認知症になった幼児のベンジャミンと再会する姿は胸が締め付けられた。

物語が病室の母親・娘から始まった時は展開が読めなかったが、後にこの親子が物語に絡んでくることが分かり、面白かった。

あと、個人的に"雷に7回打たれたおじいさん"が結構印象的でした笑
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