日本が南北に分断されている1996年。共産国家“ユニオン”は北海道を支配下に置いており、島の中央に途方もなく高い塔を建設していた。青森県 津軽半島に住む中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は塔に強い憧れを抱いており、飛行機でその塔まで飛んでいく計画を立て、自作で飛行機“ヴェラシーラ”を製作していた。そのことを秘密にしていた2人だったが、浩紀が口を滑らせてクラスメイトの沢渡佐由理に知られてしまうが、彼女は興味を持ち、浩紀と拓也は飛行機が完成したら佐由理も塔まで連れていく と約束を果たす。
新海誠監督初の長編アニメーション作品。
新海誠作品はめちゃくちゃ綺麗な画や神秘的なストーリーのイメージがあります。初の長編作品である今作も多少は通ずるものがあると感じました。
画は綺麗ではあるのですが、今の作品の画には遠く及ばないし、時代を感じるものになっていました。最近の新海誠作品の画は美麗さを改めて実感しました。
ストーリーに関しては青春とファンタジーを絡めた毎度の作風なんですが、どちらかと言うとSFな方向へいっており、平行宇宙や宇宙の夢うんぬんみたいな話なちょっとわかりにくかったかなぁ と思いました。
ヒロインと塔との関係性も取ってつけたようなものとなっており、男女3人の物語とSFの部分の絡め方がちょっと雑いような気もしました。もうちょいSF要素を減らして、男女3人の約束の部分に焦点を当ててもよかったんじゃないかと思いました。
この違う世界での繋がり という点については｢君の名は｣にも通ずるものがあると思いました。
ストーリーは難解めではありますが、綺麗な作画や音楽、男女の青春物語 など、新海誠らしい作品でした。
