NORA

雲のむこう、約束の場所のNORAのレビュー・感想・評価

雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)
3.1
新海誠の初長編作品。気恥ずかしくなるほどのストレートなセカイ系であり、美しい背景と類型的なキャラクターによる、ほとんど観客に理解してもらう努力を放棄した散漫かつ冗長なお話が繰り広げられる。『最終兵器彼女』や『イリヤの空、UFOの夏』といったゼロ年代前半SFの系譜に添った作品と位置づけられるが、南北に分裂した架空日本、パラレルワールドへの入り口、その鍵を握る薄幸の美少女、ガラクタから作った飛行機といったガジェットが持っていた(当時でさえすでに陳腐化していたであろう)魅力を、今日のオタクたちがどの程度感じられるかは疑問である。
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