柏エシディシ

リオの男の柏エシディシのレビュー・感想・評価

リオの男(1964年製作の映画)
4.0
ジャン=ポール・ベルモンド傑作選2にて。
ベルモンド総選挙栄えある第1位作品。
オモシロイ!

初見。しかし、確実に自分が幼い頃から観てきた映画やアニメの萌芽が其処彼処に見られて、貴方だったのですね、ベルモンド…と畏敬の念を新たにする。
スピルバーグが劇場で9回観た、というのも然もありなん。

この時代の映画としてはあり得ないほどの場面転換の早さと、あの手この手のアイデアとユーモア満載の活劇、喜劇。
ノンストップアクションムービーの元祖。
監督フィリップ・ド・ブロカとベベルの黄金コンビ。作品を追いかけたい。

低予算撮影ゆえのノースタントでむちゃくちゃやるベルモンドのカッコ良さ。
ただ走る姿もなんでこんなにエレガントなんだろう。
それでいて、失礼ながらあの愛嬌たっぷりのお顔w惚れる。

早逝の美女フランソワーズ・ドルレアック演じるヒロインの可憐さもこの映画を特別にしている。ベベルが後の数多のヒーローキャラクターに影響を与えた様に、彼女の勝ち気でチャーミングなキャラクター像も多くのヒロインに継承されているのだ。

多少の時代的な「古さ」は感じないでもないけれど、たとえば、ロック史をディグっていきその根幹にあるソウルやブルースに触れた時の、好きなモノのエッセンスに触れた驚きと感動を覚えたのに似たフィーリングが沸き起こる。
今、映画館で楽しめる恩恵を味わなきゃ、損!
柏エシディシ

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