新田次郎の原作「八甲田山死の彷徨」を 森谷司郎監督が映画化した大ヒット作。
脚本は橋本忍。
撮影は木村大作。
音楽は芥川也寸志、
(1977、171分)
日露戦争を目前にし、陸軍は、耐寒訓練と冬季の交通路確保のため、青森側と弘前側から、それぞれ別ルートで雪の八甲田山踏破を目指し、途中ですれ違うという雪中行軍を企画する。
徳島大尉(高倉健)が中隊長の弘前歩兵第31連隊は少数精鋭の27名。
一方、神田大尉(北大路欣也)が中隊長を務める青森歩兵第5連隊は、大隊長山田少佐(三國連太郎)の観察隊も加わり210名編成。
明治35年1月20日朝、弘前隊がスタート。
その3日後の1月23日朝、青森隊がスタート。
悪天候の中、青森隊は、雪の怖さを知らない大隊長の口出しで、生き残れたのは大隊長含めたった12名(大隊長は後に拳銃自殺)。
弘前隊は何とか全員計画を遂行するが、二年後の日露戦争で全員が死亡。
~他の登場人物~
・倉田大尉(加山雄三)
・神田大尉の妻(栗原小巻)
・村山伍長(緒形拳)
・案内人( 秋吉久美子)
真冬の八甲田山で長期ロケを敢行し、実際に寒さに震えて撮影した映像が評判になった。
雪山の怖さを知らない無謀な計画で、今日から見ると安全装備と事前準備が不足している。
下の者が上の者に意見を言えない(逆らえない)組織では、無能な上司がいると命取りになることがよく分かる。