ベニギツネ

ケース39のベニギツネのレビュー・感想・評価

ケース39(2009年製作の映画)
2.3
大人が子供に求める理想や、抱く幻想に付け込む類の恐怖。
ホラーとしてのジャンルは違うけど少女という点で『エスター』に近いかも。
ジョデル・フェルランド扮するリリーの無垢な容姿が、本質とのギャップをいい具合に際立たせてる。この子はホントに庇護欲を刺激する。
レネー・ゼルウィガーの、前半の優しさの中に強さを秘めた女性から、後半の怯えながらも正気を保とうとする女性への変貌ぶりも観ごたえがあって引き込まれたけど、結末が正直拍子抜け。強くしすぎた敵を持て余して、やっつけのような締めくくり。
どういった存在だったのかも殆ど言及されないままだったし、消化不良な視聴後感。