超空間コベ

黒い十人の女の超空間コベのレビュー・感想・評価

黒い十人の女(1961年製作の映画)
4.0
―――十股男に、死の制裁を!

三角関係ならぬ十一角関係とも
なると、限りなく円に近くなる?☆

「いっそ死んでくれりゃいいのに…!」
十人の女達の思惑が一致、
男の殺害計画を共謀する。

“モテ男≠イイ男”を体現した、
船越英二の掴み所の無さ。
さらに十一人目(森山加代子)へと
アプローチする節操の無さ。(笑)

それぞれの女と関係するに至った
経緯を悪びれも無く話す夫に
呆れる妻、山本富士子。

「俺なんか、殺すにも値しない
つまらない男だよ?」

身から出た錆を棚に上げ、女達を
疎ましいとすら感じている男が、
清算のチャンスとばかりに、
妻を懐柔して、自らの偽装殺人を
持ち掛けるのだが…。

思ってたのとは違う展開だった
けど、コレがそこそこ面白い。
サスペンスなのかも知れないが、
喜劇や茶番のそれ。

中村玉緒と岸田今日子は、
やはりイイね!
役柄とか露出とかに関係無く、
官能的で実に素晴らしい。♪

女達がもっと十人十色の濃いィ
事情で複雑多岐な絡みを見せ、
温度差もある方が、ドラマに
深みが出て面白かったと思うけど、
2時間尺では描き切れないよね。

リメイクされたTVシリーズでは
その辺り、上手く掘り下げて
描けてるのかな?
主演の船越英一郎が、父である
英二の役をどう演じてるのかも
見てみたい。
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