Jeffrey

折れた銃剣のJeffreyのレビュー・感想・評価

折れた銃剣(1951年製作の映画)
3.0
「折れた銃剣」

冒頭、朝鮮戦争が勃発した1950年代。本隊が後退を完了するまで敵軍を食い止める司令を受けた米軍の小隊、洞窟、立てこもり、ゲリラ戦、指揮官、伍長、足のショット、火薬と爆発。今、最前線で生きる男たちが描かれる…本作は製作と配給を担当した20世紀フォックスの1951年にサミュエル・フラーが監督した朝鮮戦争を舞台にした映画で、この度DVDにて初鑑賞したが面白い。火薬の使い方が大盤振る舞いでびっくりした。なかなか臨場感と迫力のあるモノクロ映画である。どうやらジェームズ・ディーンの初映画デビューらしく、エキストラなのでほとんどわからなかったが、出演しているそうだ。それにしてもこの作品日本未公開だったそうだがwowowなどで放映されていたそうだ。

さて、物語は本隊が後退を完了するまで敵軍を食い止めるよう指令を受けた米軍の小隊は、最前線の洞窟に立てこもりゲリラ戦を開始する。だが、指揮官、伍長と次々に戦死し…とざっくり説明するとこんな感じで、監督が20世紀フォックスに招かれ映画化した作品で、あまり乗り気ではなかったが朝鮮戦争の映画にするように命じられて20日間で撮影したのがこの作品である。数人で冷えきった足を温めるために、足の押しくらまんじゅう的な描写があったのは非常に印象的に残った。それと洞窟と言う空間を舞台にして、繰り広げる戦争もので、やはり火薬の多さに圧倒された。どちらかと言うと閉鎖的な状況で自分たちと言う存在が追い詰められていく感じがこの映画の魅力的な要素の1つだろう。まさに剥き出しの暴力に耐える試練の場を提供した映画だ。
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