イワシ

折れた銃剣のイワシのレビュー・感想・評価

折れた銃剣(1951年製作の映画)
3.8
連隊が撤退する時間を稼ぐため、氷丘に陣取り圧倒的多勢の中国軍と戦う小隊の隊員たち。彼らが連隊を見送る際の不安げな表情を一人ひとり捉えたクローズアップが、任務を達成した小隊を迎え入れる見張りの視点から反復される。その疲弊した顔つきに宿るプロフェッショナルとしての矜持に感動した。この映画のクローズアップは、アレクセイ・ゲルマン『道中の点検』を連想させる。

負傷し地雷原に倒れた兵士を救出しに行くシーンのサスペンスがもの凄いのだけれど、戦争映画における地雷をめぐるサスペンスってアンソニー・マン『最前線』が思い浮かぶくらいで、最近の戦争映画だとあんまり記憶がないな。そういえば『最前線』も朝鮮戦争が舞台だ。
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