GOROTUKI

ハリウッドがひれ伏した銀行マンのGOROTUKIのレビュー・感想・評価

4.1
『ランボー/怒りの脱出』
『ターミネーター』
『トータル・リコール』
『氷の微笑』
この80年代〜90年代、
劇場を大いに盛り上げた作品群
この作品達に命「 否!」
お金を融資した男こそ
本作の主役
オランダ人銀行マンのフランズ・アフマン
フランズにハリウッドが何故ひれ伏すのか?
それは「プリセール」という
ビジネスシステムを
イタリア出身の大プロデューサー
ディノ・デ・ラウレンティスの知己を得て
ともに生み出したからに他ならない!

プリセールとは?
GOROペディア調べ(公式サイトから抜粋)
「国内外の映画配給会社に対して、作品の配給権を、作品の完成前にライセンスする、あるいは販売することによって、対価を事前に受け取る方式。この対価は制作費の一部に活用することができる。
この方式は契約料の支払時期に応じて、契約時点で配給会社から最低保証額(ミニマム・ギャランティ、略してMG)を受け取るケース、映画の完成時にMGを得るケースがある。前者はプロデューサーが契約料を製作予算に充当できるし、後者においてはプロデューサーは契約自体を担保に銀行から融資を受け、完成後にネガと引き換えにMGを受け取ること(`ネガティブ・ピックアップ′)が一般的だ。」
このシステムにより
各国のインディペンデント配給会社も
アメリカ映画の大作を手がけることが可能になり、
日本でも東宝東和、日本ヘラルド、松竹富士、GAGA などの会社が恩恵を受けている!
だからフランズに面会を希望する
映画業界人が跡を絶たなかったという。
それは間違いなくひれ伏すね!^ ^
ナプキンの裏に書かれた
脚本に300万ドル融資するフランズ
その作品が、あの大人気の作品......だとは‼︎
そのタイトルは本編をご覧下さい!
その青田買いの目利きは
審美眼があるとしか思えない!
そんな本作を例えるなら
良書のビジネス書を読み終えたような
読後感!
他にも企業がお金を融資したがらない
映画4カ条
①新人監督である。
②上映時間三時間以上の作品
③字幕がある
④......は!本作をご覧ください!
など
映画業界ビジネスの裏が次から次と
ただ!
映画ビジネスのお堅い作品と
思わないで下さい
監督はローゼマイン・アフマン
フランズの実娘!
中盤から父と娘のハートフルな作品に!
そして…ポール・バーホーベンが又好きなる一本でした!

そんなこんなで
野村克也さんは言う
「彼ら(王や長嶋)は常に、人の目の前で華々しい野球をやり、こっちは人の目のふれない場所で寂しくやってきた。悔しい思いもしたが、花の中にだってヒマワリもあれば、人目につかない所でひっそりと咲く月見草もある」
僕は思う
「映画業界のフランズは正に月見草だと!」
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