伊丹十三作品。
テクノポップっぽいシンセ音にジャズっぽいサックスが乗った5拍子のリズムが印象的なテーマ曲がしつこいくらいに流れて頭にこびりつく。
国税局査察部の捜査官(通称マルサ)と、脱税者の戦いを描いた話。
伊丹十三は、映画の成功で得た収益を税金でごっそり持っていかれたことで、税金や脱税に興味が湧いてこの映画を撮ったんだそうな。
主演の宮本信子を始めコミカルなんだけれど、そこはかとなく漂うドキュメンタリー感。徹底した取材の賜物だと思いますけど、それでもちゃんとエンターテイメントしてるんですよね。何なんでしょうかこのバランス感覚?
でもなんか怖いんですよ。マルサの執念も怖いんですけど、なんか突っ込んではならないところに突っ込んでるものを、見てはならないのに覗き見してる感じ。
寧ろ見たくもないもんまで見させられてる感までありますけどね。ババアが大股開いた状態の裸とか(流石に局部は映してないけど)、事後股の間に張り付いてるティッシュとか、ジジイが看護師の乳を吸ってるシーンをクローズアップでとか。
大地康雄さんを「マルサのジャック・ニコルソン」って言うシーンは笑いましたね。確かに似てる!