TAK44マグナム

マッドマン・マーズのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

マッドマン・マーズ(1981年製作の映画)
3.2
名前を言ってはならない「あの人」はヴォルデモードだけじゃなかった!


1981年製作のスラッシャーホラー。
明らかに「13日の金曜日」の影響を色濃く受けているのが伺える、単純なキャンプマーダーものになります。
主演は、(違う名前でクレジットされていますが)「ゾンビ」のフランシーン役で有名なゲイラン・ロス。
今作でも相手がゾンビと殺人鬼の違いはあれど、絶叫する役どころ。


夏のキャンプの終わり。
締めのキャンプファイヤーで、恒例となる怖い話をする指導員たち。
子供達はそれを聞いて純粋に震え上がっています。
キャンプ主催者のマックスは、森深くにある山小屋で起きた残酷な事件の話をし始めました。
それは、気の狂った農夫が家族を斧で切り刻み、街の人々に捕まったのに逃走、忽然と姿を消したという物語でした。
今でも森をさまよっている彼の名前を呼んではいけない。
悪戯盛りのリッチーが、農夫の名前を知りたがり、マックスは口を滑らせてしまいます。
「彼の名前はきちがいマーズだ。その名前を呼んではならない。呼んだら最後、彼に殺される」
しかし、リッチーはすかさず大声でマーズの名前を叫んでしまいます。
もちろん、誰一人そんな迷信めいた話を信じてはいません。
やれやれと後片付けをして、キャンプ場へ戻る一行。
それをじっと木の上から見張っている者がいることを、リッチー以外は気づかないままでした。
リッチーが影を追うと、その先にはマーズが住んでいたという山小屋が本当にあったのです。
リッチーが山小屋を探索していると、大男が出て行きました。
その先には、ベッツィー(ゲイラン・ロス)や子供たちがいるキャンプ場が・・・!
あの大男が、伝説のきちがいマーズなのでしょうか?
はたして、ベッツィーたちの運命やいかに・・・?!


すごいですね。
字幕に思いっきり「きちがいマーズ」と出してしまっています。
そこは「マッドマン・マーズ」で良かったんじゃないのか。

典型的なキャンプ場を舞台にしたスラッシャーであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
何故か、ひとりひとり外へ出て行って殺されます(汗)
みんな「すぐ戻る」って言って帰ってきません。
ホラーのお約束を頑なに守っていますね。
一応、倫理的にはしっかりしていて、子供達もいるのですが彼等は傷つけられません。
ヒヤッとさせられるだけです。
代わりに殺されるのは、色恋に明け暮れる指導員たちです。

展開も描写も野暮ったく、古めかしさが懐かしくもあり、同時にショボさも浮き立たせます。
殺害方法は、それなりにバリエーションがあるのですが、肝心の瞬間に場面が切り替わるパターンばかりなので刺激は少ないです。
ただし、首チョンパされた死体とかをちゃんと見せてくれるのでゴア描写目当てで観るぶんにも、それなりの満足感は得られるでしょう。
現在の映画からすると稚拙ですけれど、味がありますよ。
指導員の数だけなのでキルカウントは少なめ。
それでいて尺は90分あるので、若干の間延びを感じました。
つまり、眠い時に観ると眠くなると思います(←経験者)

露出は全然ないですが、ゲイラン・ロスの入浴&ラブシーンもあります。
お相手の役名がティーピーで、ベルトのバックルにTPってあって、すごくダサいなと気になりました(苦笑)

スラッシャーホラーのテンプレートを全く外さない作品ですが、ラストは意外でした。
最後の最後で捻ってきたのかな。
ちょっとだけ「悪魔のいけにえ」ぽさも有り。

殺人鬼マーズのキャラクターに、あまり面白みが無いのが残念。
ラストでようやく、斧を突き立てられたというご尊顔を拝めるのですが、何の感慨も湧きませんでした。
普通のオッサン(汗)
やはり、こういう殺人鬼にはマスクが必要なのだと痛感しました。
マスクでキャラクターを立たせられますから。
マスクを剥ぎ取るという行為がないと、顔が見られてもサプライズ感が薄らいでしまうのでしょうね。

80年代前半の13金フォロワーとしては悪くない出来かと思います。
何も考えずにスラッシャーホラーを楽しみたい時のお供には良いかもしれません。


セルDVDにて