真鍋新一

赤いドレスの女の真鍋新一のレビュー・感想・評価

赤いドレスの女(1979年製作の映画)
3.3
ロジャー・コーマンのニュー・ワールド・ピクチャーズ制作で妻のジュリー・コーマンのプロデュース作。ダンサーに憧れる田舎娘がうっかり銀行強盗に巻き込まれたことをきっかけに、波瀾万丈のアウトロー人生を一直線。若い女性を主人公に、コーマンお得意のギャング物、女囚物を上手に盛り込んでいる。

主演のパメラ・スー・マーティンは『ポセイドン・アドベンチャー』に出て以来、アイドル的な人気があったのだそうで、その割にはあまり語られないのは活動がドラマ中心だったせいだろうか。この映画はいかにもアイドル卒業な汚れ役ではあるけれど、あまりにもエグい殺人描写が繰り返されるなかで、健気な魅力を放ち続けていた。

クリストファー・ロイドがどこに出ていたのかと思ったら、顔に傷のあるクセ強すぎな悪人役。出番は少ないが確実に印象に残る怖さ。音楽は後の巨匠ジェームス・ホーナーで、コーマンの目利きぶりにはまたまた驚かされた。
真鍋新一

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