滝和也

第十七番の滝和也のレビュー・感想・評価

第十七番(1932年製作の映画)
3.7
サスペンスの神様
イギリス時代の初期
作品。神様の片鱗を
既に見せ始めている…。
再評価すべき作品。

フォロワーさん誰も見てない…。見てる印も40満たないとは…。レンタルに置いてないのかな…。ヒッチ作品はイギリス時代後期の作品から良くみる事が出来るんで見てる方も多いのですが…。

17番地に建つ古い家。売り出し、貸出中の看板が…。ふらりと1人の男が宿を求める様に侵入する。そこには、ベンと言う労働者ふうの男が先に入り込んでいた。死体と思われる、横たわる男と…。

前半部は暗い館の中でのドタバタ喜劇の様なサスペンスであり、ロウソクの灯りに映し出される光と影がサスペンス要素を盛り上げる。次々と何故かこの屋敷に現れる人々…。ある犯罪が線となりお話を実は紡ぐのであるが、ヒッチのテクニックを見せつける作品に仕上がっている。

後半ドラマは動き出し、スピード感溢れるサスペンスに大きく転換。後年の第3逃亡者やバルカン超特急でも描かれた列車を使った展開へ。機関車の貨車の外を伝わりながらのアクションとそれを追う男のバスをカットバックしながら、迫力ある画面展開を見せてくれる。また特撮による激突シーンなどもあり、どこか東宝特撮の臭いがする点も微笑ましくも、時代性から特筆に値する。(ゴジラはこの作品の20年後だから(^^))

やはり神様の先見性、サスペンスアクションの巧さは驚きに値する…。この作品は潰れかけた映画会社が低予算で発注したものにも関わらず、それなりの絵を与え撮りきっているそうだ。

今一度再評価されるべき作品ではないだろうか。この巧みさが後のヒッチコック作品のサスペンスアクションの礎になっているかもしれない…(^^)