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サンダーボルト救出作戦のB姐さんのレビュー・感想・評価

サンダーボルト救出作戦(1977年製作の映画)
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同じ題材を扱ったチャールズ・ブロンソン主演の『サンダーボルト作戦』より面白い。ブロンソン版はテンポがわるく弛緩したものだったのに対して、ゴーラン版はテンポがいい。ドキュメンタリーっぽく生々しく、緊張感もある。ただ終盤の銃撃戦で流れる、一昔前の刑事ドラマのようなスコアは安っぽいが。

関係ない話になるが、以前新文芸座で「一般上映の」『サンダーボルト作戦』を観る前に係員のひとが、「フィルムの損傷が激しく、褪色しております。ご了承ください」みたいなことを言っていて、丁寧に貼紙までしてあった。そして、やっぱり全編黄色に褪色したヒドいフィルムを見せられたのだが、映画自体もヒドかったので流して観た。
んで今回の『サンダーボルト救出作戦』。同じフィルム上映なのだが、こっちは一応「映画祭」。なぜか開始時間すぎても開場しない。係員もなんも言わない。しびれを切らしたオジさんが係員を呼び、「おい、どーなってるんだ、ちゃんとみんなに説明しろよ」みたいな感じに当然なって。そしたらよーやく、「字幕を出す」映写機のトラブルで遅れてます、とのアナウンスがあり。よくわからない説明だったが、映画が開始して納得した。スクリーンに映し出された映像は「海外向け」のもので、そこに「日本語字幕」を映写するスタイル。しかも多国語が乱れ飛ぶ映画なので、日本語以外は英語、フランス語、ヘブライ語とくるくる変わる。だから字幕が三段にもなっている。だから字幕がすげージャマ。フィルムの劣化もひどく序盤は“雨”が降り、コマ飛びは当たり前のような状態。「普通に」ブツブツ切れる。まあクラウスキーのところとかそんなにヒドくなくてよかったが。
しかし「こーいうフィルム状態です」って説明が全くない「映画祭」って。。。
とにかく現場からは以上です。

@シネマート新宿(11/20/2015)
*メナヘム・ゴーラン映画祭
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