暮色涼風

テンダー・マーシーの暮色涼風のレビュー・感想・評価

テンダー・マーシー(1983年製作の映画)
4.8
探しても見つからない"理由"。
思っている以上に、人生に起こることには理由が無いことばかりなのかも知れない。
理由は無いけどそれは偶然ではなくて、必然なのだけど理由は無いのだ。

あの時"鳩の歌"を歌ってあげていたらまた大きく違う結果になっただろう。
でも、それをあえて歌わないというルートを選んだ主人公マックの人格とこのストーリー展開が好き。

一見、淡々と物語が進んでいくようでいて、ちゃんとどのシーンでも、初めと終わりでは人物たちの心境に変化が与えられていて、無駄のないシナリオだった。
ホートン・フート脚本の映画をもっと知りたい。

一緒に観ていた彼女はこの感動作を前にして、「(ロバート・デュヴァルの)はげ頭が気になる」とだけ言い残して、開始10分で眠りについてしまった。
暮色涼風

暮色涼風