ノッチ

男はつらいよ フーテンの寅のノッチのレビュー・感想・評価

3.0
冬の三重・湯の山温泉のある旅館、そこには女将お志津の下で番頭として働く寅の姿があった。

和服がよく似合い、成熟した女のお色気が匂うばかりのお志津に、寅はひょんなことから手厚い看病を受ける。

寅はこんな女と所帯をもてたらと、かなわぬ夢を見るのであった。

シリーズ3作目。

1作目の公開が1969年の8月27日で、2作目が同11月15日。

そしてこの作品は1970年の1月15日。

前作公開のなんと2か月後!

恐るべきスピードです。

今では考えられないスピードです。

このシリーズ全作を山田洋次監督が手がけてると思ってましたが(脚本で参加)、本作は森崎東が監督。

と言っても作風は全く変わりません。

この辺りから本格的に寅さんのゲストへのお悩み相談を解決する。

他人が困ってるのを見逃せないのが寅さんの良いところ。

他人には福の神であっても、身内にははた迷惑なだけの寅さんの本領発揮。

寅さんが、2組の男女の仲を取り持つ恋のキューピットとして活躍するが本人は…。

今回はお見合いの縁談があったのに駄目になったり、旅先での旅館の女将に一目惚れして、堅気として番頭で働くのだけど…。

またまたマドンナに婚約者が…。

今回は寅さんの一方的な思い込みだったのもあるけどね。

寅さんが恋に悩む青年に女の口説き方を指南するところが楽しい。

恋の成就しない寅さんが、そういうことを教えてるところにおかしみがある。

「寅さん」がこの後、どんな風に軌道修正して本当は迷惑な人物なのに、愛嬌のある人物に変わっていくのか楽しみ。

ただ今回、さくらさんの出演があまりに少ないのが寂しい。

ちなみに冒頭に出てた女中さんは、樹木希林?!

めちゃくちゃ若ーーい!!
ノッチ

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