シュンギク

牙狼 GARO RED REQUIEMのシュンギクのレビュー・感想・評価

牙狼 GARO RED REQUIEM(2010年製作の映画)
2.5
牙狼TVシリーズを未見の人にもわかりやすく「牙狼とはこういう作品です」と紹介したような作品。
ホラーを淡々と狩る仕事人のような魔戒騎士というストーリー、雨宮慶太の独創的なビジュアル、ワイヤーを多用した俳優がなるべく本人が行う手数の多いアクション、美しいCG...などなど。1から設定についても説明してくれるし、テレビシリーズのキャラクターはほとんど出てこないので、テレビシリーズ未見の方も見やすいかも。あまりオススメはできないが。

上に挙げたアクションが魅力のシリーズなのだが、今作は3D上映を意識したのかスローモーションを多用。テンポが悪く、カッコよくない。

さらにドラマパートも間延びしたシーンが多いため上映時間以上の体感時間で面白くなかった。
テレビシリーズ未見の方への配慮の結果、お馴染みのキャラクターが出てこないのはシリーズファンとしては寂しい。

ストーリーもわかりきったことをダラダラと語っているだけなのでイマイチ。カッコいい画は多いのに妙に単調な印象。

だが雨宮慶太の独創的なビジュアルは今作でも健在。特にTVシリーズでも登場した、全裸の女性にペインティングや装飾で敵ホラーとする試みは、一見するとギャグっぽくなってしまうのだが、今作は本当にそういうものに仕上げていたと思う。原紗央莉の良さもあるが。

女優で忘れていけないのは、本作の実質主役の松山メアリ。正直今作は彼女のPVといってもいいくらい、彼女の魅力が炸裂。最高。
彼女を受け入れられるかどうかで本作の評価もまた変わってくるかもしれない。その後のこのキャラのシリーズ登場っぷりを見る限り人気なのかなやはり。