tjZero

永遠の僕たちのtjZeroのレビュー・感想・評価

永遠の僕たち(2011年製作の映画)
4.1
思春期の頃って、”死”ってヤツへの距離がうまくつかめなくて、過剰に恐れたり、こだわっちゃったりする。そんな揺れるティーンの様子を巧く表現できている作品。

主人公の少年(ヘンリー・ホッパー)は、交通事故で両親を失い、自身も臨死体験をしたおかげで、死にとりつかれたような日常。他人の葬儀に列席するのを”趣味”にし、特攻隊員だった日本兵(加瀬亮)の幽霊を友にしている。

そんな彼が、ガンで余命わずかの少女(ミア・ワシコウスカ)と知り合ってから始まるピュアなラヴ・ストーリー。

まあこのふたりが、近年なかなか見ないような、微笑ましいというか、応援したくなるカップル。『禁じられた遊び』や『小さな恋のメロディ』のおませな恋人たちが高校生になっちゃったかのような純愛ぶり。
最初のキス・シーンなんて、ホントにかわいらしい。
初めて結ばれるのが霊が遊び回るハロウィーンの夜、というのも効果的だし、印象的。

このふたりの短い恋路が、キラキラと輝いているけど失われやすい、青春時代の暗喩になっているのが素晴らしい。

彼らの交流を繊細なタッチで描くガス・ヴァン・サント(『グッド・ウィル・ハンティング』など)の演出もいいし、ティム・バートン作でおなじみのダニー・エルフマン(『ミッドナイト・ラン』や『スパイダーマン』も)による包みこむような優しい音楽も秀逸。

ラスト・クレジットの”デニス・ホッパーに捧ぐ”でハッと気づいたんだけど、主役のヘンリーってデニスの息子なんだね。眼元とか、さびしげな雰囲気とか生き写しだった。