このレビューはネタバレを含みます
白線で残された人の形。
誰かの死を模倣する姿。
死を通して『生命』を垣間見る物語。
少年は、死に追われる少女を見つける…
切なくも優しいボーイミーツガール。
2人は残された時間で、それぞれに必要なものを与え合う…アナベルは生の実感を、イーノックは死の実感を。
クリスマスも近いし…オー・ヘンリーの賢者の贈り物を思い出すようなストーリー。
大切なものを贈り合う。
とても皮肉だけど、温かい物語。
人の死は時に『見送る』なんて言われる。
でも、死んだ側の方が…先に進む人たちを、足を止めて見送っていないかな?
アキレスと亀じゃないけれど…どちらが、どちらの背中を追ってるんだろうね?
ラストの優しい微笑みの余韻。
大事なことを思い出させてもらえた。