ミュンヘンの作品情報・感想・評価

「ミュンヘン」に投稿された感想・評価

2018/02/18 Amazon Prime ビデオ
pika

pikaの感想・評価

5.0
実話と言っても事件や背景そのものが極秘裏に起きたものなので、少しずつ明るみに出ているとは言え真実なのか歪められたものなのか本当の意味でわかっている人は少ないであろう、社会情勢的に非常に微妙な問題でヘビーな事件であるのに、ディテールを替えたりと避けることなく真っ向から映画で切り込む気合いも凄まじいし、それをユダヤ人であるスピルバーグが自分の価値観や意見を偏った形で表現せず貫いた姿勢が凄い。
視点的にモサド側からの面しか描かれていないが、今作は完全な娯楽作として落とし込んでいるので、偏るというより視点を固定することで見やすくわかりやすくしているだけであり、それによって観客に対して偏った思想や価値観を与えているようには思えない。
とにかく観客に楽しんでもらうことを第一に、こういう事件があり、世界にはこんな駆け引きや殺人や復讐が実際に起きているんだと知らしめながらも映画は娯楽作品であるという、一貫した映画人としての姿勢はさすがスピルバーグ、と感嘆した。

民族や宗教、国家間の思惑ゲームの末端で真に命を懸けているのは存在を消された生身の人間であり、殺す者も殺される者も、見も知らぬ者たちによって操作された駒でしかなく、出した結果だけに価値を求められるリアル。
切っても伸びてくる爪の如く消えては生まれゆく駒という存在は、正義も悪も選択することなく意思すら操作された駒として扱われているが、その駒も操作している側と同じ人間で、感情も家族も未来もあるんだというリアルにフォーカスを当てたスピルバーグの視点が素晴らしい。

グロかったりヘビーだったり珍しくSEXシーンなんかも入れつつ、ちょっとふざけたようなシュールな演出もぶちこんでしまうバランス感覚は超圧巻。
スパイ!アクション!暗殺!なんてアクション映画の目玉みたいな要素であるのに地味な画面で淡々と展開する演出がスタイリッシュとはまた違った軽快な重厚さでグイグイ引き込んで夢中にさせられ、瞬間瞬間が常に延々と面白いから長者なのに全く飽きる隙がない、素晴らしい傑作!
長いけど何度も見れるし何度も見たい。
桜花

桜花の感想・評価

3.7
憎しみの増幅と連鎖。報復に次ぐ報復。イスラエルとユダヤ人のあり方を問う。
ペイン

ペインの感想・評価

4.3
“アダルト・スピルバーグ”

悪趣味なスピルバーグさんの凄まじい残虐描写が炸裂!

『プライベートライアン』で彼の残虐描写の凄まじさは証明されたと思うけど本作も凄いです。

徹底した時代考証とリアルな演出でとてもリッチで骨太な大人のサスペンスに仕上がってます。ラストの余韻の残し方も非常に気味悪いです(笑)

あ、あと『007』のポンドに決まる寸前のダニエル・クレイグがなんとも初々しい。
Uwtb

Uwtbの感想・評価

3.4
痛みの伝わるスピルバーグの暴力表現が非常にリアル。
ハニートラップを仕掛けるオランダ女のパイオツが素晴らしいが、あんな殺され方をされると思うと何とも言えない気分に。
かなり緻密に仕組まれてて、見終わってからスピルバーグの名前を知り納得
面白かった!
>|