借金の取り立て屋を営んでいる青年（ベン・アフレック）が、同性愛者の女性（ジェニファー・ロペス）とコンビを組み、任務遂行を目指す。闇組織の仕事を請け負う青年の奮闘ぶりを描いている、サスペンス・ドラマ。
傲岸無知な主人公が、ただただ周囲に振り回されるだけの物語。取り立て屋の狡猾なテクニック、任務遂行に成功するかどうかのサスペンスなど、せっかく好材料が揃っているのに、本編ではまったく活用されない。
主題として扱われているのは、亭主関白タイプの主人公が、同性愛者の女性、精神障害者の少年との交流を通して、人間性と性観念の刷新を迫られるというもの。逼迫した状況下で、個人的なセックス問答を繰り返すという、トンチンカンなドラマになっている。
頭脳明晰な女性パートナーが、すぐに慢心してしまう主人公を自在にコントロールしていく。その過程がとても面白いのに、やっぱりクロースアップされない。主軸がブレブレになっている作品の典型例。
