ろく的アジア国際映画祭①=韓国=
新シリーズです。ロクが大好きなアジア映画。いままで何本見てきたか。そんな中でも好きな映画を再視聴してお送りする今回(あ、初見もあるよ)。縛りは1国1映画。まずは韓国映画を初めて意識したこの作品から。
というわけで愛するものよ、死に候へですよ。
今まで韓国の映画と言われても全くぴんとこず、それまで映画と言えばヨーロッパとハリウッド、そして邦画とジャッキーチェンしかないと思っていた僕の薄っぺらい認識を崩させた作品。思えばこれとムトゥで僕の映画世界はだいぶ広がったんじゃないかと思ってます。
とにかく韓国映画の基本、サスペンスに愛と友情を携えて思いっきり泣かせる手法に釘づけだったんです。久々に観ても後半は泣いてしまうぜ、これ全くですよ。後続として「新感染」や「グムエル」なんかでおなじみにはなるんだけど当時は韓国映画でこんなの作れるんだなぁと吃驚したのを覚えてます。
とくに後半の怒涛は涙涙。わかっているんですよ。韓国映画は分かっているの。この恋がどうなるかなんかもう半分過ぎてしまったらわかっちゃう。そうだ、韓国映画ってみんなそうだよ。わかっているの。でもね、目が離せなくてああ、ああ、ああああってなってやっぱりって思った時は目を離せなくなるんですよ。
特にサッカー場のシーンは必見ね。毎回銃を突き付けてセリフを話すのは「おいおいそんなこと言ってないで撃てよ」って思いながらも待ってましたなんだ。もう様式美です。お互い銃を突きつけべらべら喋るシーンが大好きです。韓国映画はこうじゃないといけないよね。
改めて見ると今の韓国映画スターたちが大集合です。こっから韓国映画の侵攻は始まったんだなぁとしみじみ思ってしまう。当時はまだみんな若かったなぁ。韓国映画好きだけどこれは観てないなんてもったいないです。ベッタベタだけどそれを骨の髄まで味わえる、プルコギ大盛りトッポギもつけちゃう感じに最初から最後まで圧巻でした。
※やっぱり最後で泣いてしまった。ラストの銃撃からその後のエピローグまで盛り込みすぎです。でも韓国映画はその盛り込みすぎ加減がいいんで文句言わないの。
※当時はまだ韓国の情勢もよくわかってなく、この映画を見て分断のことを初めて考えた。全くソ連もアメリカも罪なことをするもんだと。いまだにその罪は消えてない。
※韓国映画の基本はシュリに全部収斂すると思ってます。後続の韓国エモムービーは全てシュリの亜流です(勝手な妄想)。