「ベニーズ・ビデオ」に投稿された感想・評価

撮影されたら手ブレも生々しく、再生されても粒子が荒い映像でしか映し出されることのない「ビデオ」の画像とミヒャエル・ハネケの映画本来のクールな質感の画像が溶け合って、曰く言い難い世界を作り出しているように思う。主人公のベニーは「ビデオ」の画像に没頭する人間、つまり「ビデオ」を通してしか現実と関われない人間なのだろう。だから彼は人を呆気なく殺す。ネタを割るのは慎むが、そんなベニーが自我の内側に閉じこもっていたのが、旅行に行ったことで「外側」つまり「リアル」を観たと解釈するのが妥当なのではないか? だから改心したのではないか……そんなようなことを思って観てしまった。もちろんこれはかなり単純化された感想でしかなく、「スジ」でしか映画を観られない私の限界なのだろう。飛び抜けた傑作、というのではないと思う。しかし、犯罪者の生々しい心理に敢えて淡々と客観的に触れた佳品として私には映った。
“どんなものかと思って・・・”これは私にとって、現実と関わりを持てない人間の言葉だ。なぜなら、人はメディアを通して、人生を知り、現実を知る。そして欠落感を覚える。
”僕には何かが欠けている。現実感がない”と。もし、私が映画しか見なければ、現実は映像でしかない
ハネケのインタビュー、にこにこしてるけど目がキモくてよかったわ。
「日本人を詰め込んだバスが来て、写真を撮って帰っていく」


自分の言葉をそのまま作品にできるって異常。
ミヒャエルハネケはなんでこんなにも全部の作品が完璧な構成で完成されてるのか。
少ないセリフ、ほとんどないBGM、長回し、動かない映像。わけわかんないのになぁ。


「映画は目で見てみせなければならない。それがこのメディアの特性だ」
ラストの脱力感
どんなものかと思って

……という殺人の動機
何かを経験する時の動機ってそういえばなんだろうね。

少年は現実と乖離、親や友人との乖離、自分自身との乖離、なにをやっているのだか良くわからず、適当に言い過ごして生きているのではないか。みんな、そんなものか、結局両親も子に説教しておいてあんなことになる。
親子の会話が噛み合わないところ音楽と起こっていることのズレに気持ち悪さがある。

ハネケ映画はもやもやを抱えながら観てグサグサ心を刺されるのが醍醐味。

インタビューで監督が愛嬌ある笑顔で皮肉ばかり言っているのも最高だった。
ハネケと知らずに借りて、メニュー画面の雰囲気で「あ…アカンこれファニーゲームの感じや…」と気付いてしまったが時既に遅し。あのどぎついモヤモヤが残る感じ、もしかして他の作品も全部これですか。良い映画である事に間違いとは思いますが絶対に人には勧めません(笑)
かんがえさせられる
ハネケ様って呼びたくなった
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