天城越えも乗り合いバスの時代。街道渡世の新参者といったところだろう、運転手は方々誰かれなく道を譲ってくれる相手に「ありがとう」と声を掛けて先を行く。この「街道渡世」という言葉がなかなか耳に馴染む。…
>>続きを読む当時の街道の自然風景とバスに乗車する人々の様子を丁寧に描いたロードムービー。すれ違う人々を正面からとらえてから背面に遠ざかる姿を律儀に全員描写していたことが印象的だった。登場人物たちはどこか悲しみを…
>>続きを読む海辺の町から山間の峠を越える長閑なバスの乗客達の人間模様。
都会に売られていく娘がいたり世相を反映した不景気な話をしても、のんびりした話し方であまり暗さを感じない。バスが崖から落ちそうになっても、「…
トーキー黎明期ゆえか、ゆっくりとした喋り方をする人たち。こんな時代にロケ撮影だらけのヌーヴェルヴァーグみたいな映画が日本にあったのか。せいぜい伊豆の峠を超えるぐらいの距離の中に人生がつまりすぎていて…
>>続きを読む黒襟の女、お姉さん、が最高でした
バスの席位置の移り変わり、車中でのコミュニケーション、関係というほどのものでもない人たちの関係が変わっていく。通りすぎていくなかに残っている見えないもの、があるよう…