Ricola

マイネーム・イズ・ハーンのRicolaのレビュー・感想・評価

マイネーム・イズ・ハーン(2010年製作の映画)
4.1
「この世には二種類の人間しかいない。良いことをする良い人と悪いことを悪い人よ。」
主人公のハーンの母が言ったこの言葉は、本当にその通りだと思う。
しかしこんな当たり前のことを人々は忘れがちである。

ハーンの正直な言動とまっすぐ突き進む行動力に、「痛いところをつかれた」という感覚に陥った。
というのもいつも自分は状況や体裁を気にしてしまうからだ。

"We shall overcome someday...."
力強く歌う人々の姿に目頭が熱くなったのはもちろんだった。
その上ハーンがずっと母国語で歌っていたその歌を外国人が歌い出したことで連帯感が生まれる様子とその時の彼の満ち足りていく表情に心を鷲掴みにされた。

誰も悪くない。だけど喪失感や絶望をどう消化すればいいのかわからない。
憎しみは何も生まない。

久しぶりにボロボロ泣いた。
社会問題やアスペルガー症候群、政治、倫理など話題は盛りだくさんだったがそれでも「詰め込みすぎ感」が出ず、ちゃんとまとまっていて説得力のある作品になっていたことが本当にすごいことだと思う。

ただ、オバマ大統領が似ていなかったのが残念笑
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