雨丘もびり

インシディアスの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

インシディアス(2010年製作の映画)
4.5
もぅーやっぱアレそーじゃん、居たじゃーん、壁ハンガーの横に立ってたんじゃんやっぱー。゚(゚´Д`゚)゚。

怖いまま、ずーっと見入ってしまう。
ギャン!「にこっ(^▽^)」が、超怖い。

でもねー、これは私、失敗した(悔)。
一瞬よくわからない画が多く、ちょいちょい巻き戻しながら観ちゃったので、劇場で観たら気にならなかったはずの細かいアラに目が行ってしまった。
セルフで"おわかりいただけだだろうか?ではもう一度"をやると、面白さがどこかに行く(-"-;)。

そして『死霊館』と比べてしまって、伸びしろの部分を探してしまいのめり込めなかった。『パディントン2』を先に観ちゃった時と同じ失敗。

ワン監督って、少年みたいな無邪気さも相まって、時間の天才だと思ってた。
オバケが出てくるまでの、イヤな間、ズームの速度、見せつける時間、あまりに自然で効果的だったから、てっきりセンスだけでやれちゃう人だと。
本作を観て、それが試行錯誤の末に修得された技術だとわかって、尊敬を深めました。

【イヤな予感の牽引力がスゴイ】
画面をのぞき込み、映ってはいけない存在を探してしまう衝動。
心霊写真のコワさに似ている。観客が積極的に恐怖を探してしまい、そしてふるえ上がる仕掛け。
ゆっくりフォーカスするカメラが胃を締め上げる。けっこう視点を振り回すのに酔わない、且つ、コワさをぐんぐん盛り立てるワザがすごい。

【怪が登場すると、そうでもないw】
緊張最高潮で登場する、のしのし歩いたりパタパタ走ったりしている白塗りの人たちが、あんまり亡霊っぽくない。演技指導か演出の問題かな。役者さんがやってるとわかってしまい冷める。
取っ組み合いのケンカは笑ってしまった。悪霊って殴り飛ばせるんだ、痛いのかな。
悪魔の小悪党っぷりは、ヴィジュアルも含め狙ってスカしたんだろうけど、逆効果だったかも。

それから、脇役たちにドラマが無く、おはなしに必要なので置いときました感が出てしまいノイズだった。
ホーンテッドマンションみたいな幽霊は美しいけど、なんでそんなイギリス貴族っぽい身なりのオバケばっかに祟られるのか不明。
幽霊退治屋さんたちも、こいつら大丈夫か?という不信感をさそうためのキャラクタが表面的に張り付けられてるだけで、人格に深みが無い。

悪魔は引っ越し先にまで連れてたのに、次男と赤ちゃんは前の家に置いてきた?(^^;)

主役の父子にも、お互いの特別な結びつき(ゆえになんとなく避けてしまう等)を前段で見せられたら、ドラマが際立ったはず。ただ親子だから助け合って当然、というのも、正攻法で良いんだけど薄味にも思える。

.....うぅ、残念だわ。
本作でしか味わえない怖さもあって、とても面白い映画だったんだけど、「死霊館」と同じ仕組みの映画だし、上記ぜんぶ完ッ璧にクリアされることを知ってから観てしまったので、どうしても(謝)。

だからといって、「死霊館」だけ観とけば良いやって言うヤツには、あの唄を食らわせるw。
https://www.youtube.com/watch?v=zcSlcNfThUA