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宇宙人東京に現わるのryoのレビュー・感想・評価

宇宙人東京に現わる(1956年製作の映画)
3.4
SF映画としてはこの当時に登場した名作SF映画を足したようなストーリーなのだけれど、それに岡本太郎デザインのパイラ人によってスーパーなムーヴィーになっている。

本作を一言で言えばパイラ人である。
パイラ人が人間について宇宙船内で相談するシーンは名シーンと呼べる。
パイラ人の初登場カットは極めてクールであった。(ヒトデ型だからと言ってソコにいる必要ないのに…!)

んが、ツッコミ所が満載なのは良いのだが、脚本が終盤で面倒臭くなったのか、ある種のデウスエクスマキナ状態に陥るのが残念だった。
本気のSF映画として真面目に作った(と思われる)が、展開が雑な部分と、逆にちゃんと作れている部分と、(当時として)斬新な部分と、岡本太郎パワーの合わせ技によりカオスが発生し最終的にカルト映画となった感じ。

色々言ったが、何が一番不満かと言えばパイラ人の出番が少ないということで、パイラ人の登場時間に比例して(私の)点数が上がっていったはずだが、いかんせんパイラ人あまり出てこない。
残念ながら傑作とはちょっと呼べない作品かなと個人的には思うが、パイラ人パイラ人とレビューに夢中で連呼するぐらいにパイラ人ファンになるパイラ人映画。
岡本太郎、もっと映画美術にも関わって欲しかった…。
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