みゆ

アンドリューNDR114のみゆのレビュー・感想・評価

アンドリューNDR114(1999年製作の映画)
4.8
2018.03.24(45)
録画・吹替


ものすごい映画だなぁ!すごく深いテーマを軽やかに扱っている。

1本の映画の中で、1体のロボット(アンドロイド)がこんなに長く人間社会に居続け、様々な事を経験していくという作品は初めて見た。

物語の進行上、悪役というか悪意のある人間やロボット(アンドロイド)は出てこないし、ロボット(アンドロイド)を排除する動きも見られない。それは実際には不自然ではあるものの、それらを描かなかったことで、この作品で作り手が観客に考えて欲しいことが明確になるのが良かった。

ヒトとロボット(アンドロイド)の違いは?アンドロイドはヒトになれるのか?ヒトの定義は?アンドロイドの定義は?また尊厳とは?と、そこら辺を集中して考えられるんだよね。私個人としてはまだ明確な答えは出せていない(今作では明確な答えを出している)。

アイザック・アシモフが原作なので、同じくアシモフ原作の映画 アイ, ロボットと同様にロボット工学三原則が用いられている。

スリリングな演出がある訳ではなく、どちらかと言えば地味な物語だが、じっくりとテーマと向き合える素晴らしい作品。
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