わだげんた

ザ・バニシング-消失-のわだげんたのレビュー・感想・評価

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
3.4
こんなに不気味で気持ち悪いラストシーンは観たことがない、と書かれた映画評を読んで俄然興味が出た作品。

シネマート新宿での公開だったんですが、公開1週目の早めの時間は小さな劇場での上映だったため満員。2週目は1週目の客入りが良かったのか大きな劇場で上映になっていました。大きい劇場でも客入りはよかったです。

映画のストーリーに関しての前知識はほとんどなくて、劇場未公開だけれども過去にDVDが出ていたという情報をGET。

アマゾン調べてみたら1万円以上の価格で売っていました(現在は品切れ)。

冒頭車の中のカップルの会話から映画がスタート。仲良くドライブしていた二人でしたが、トンネル内でのトラブルが原因でちょっと険悪な雰囲気に。

一瞬、女性の方が姿を消し、すぐ後に見つかるんですが、このエピソードが後の展開の大きな振りになっています。

その後、仲直りしてドライブインに行ったカップル。ところが女性の方が姿を消してしまいます。必死で探す男。断片的な証言は得られるものの捜索の決定打は得られず、結局女性は姿を消したまま…。

そして3年が過ぎ、街角には失踪した女性の捜索ポスターが。まだ彼女を探し続ける男。

その一方で、なぜ女性がいなくなったのか、その原因となったある男の行動が明らかになっていき…。

ってお話。

その原因となる男の表の顔がまっとうな一市民であるということがミソで、家族ともきちんとした生活を送りながらも、心の底では猟奇的なことをしてみたいという願望を持っている。

サイコパスでありながら、サイコパスでなさそうな人間というのはかなり厄介ですよね。

しかも彼の願望というのが、なんというか、ちょっとなんでそんなことしたいんだろう、ってことだったりするし。

映画中盤くらいまで観て、この映画のラストシーン当ててみてって言われても当てられる人って多分いないと思います。

大傑作! って作品ではないけれど、ラストの嫌さは後引く嫌さで記憶に残る作品ではありますね…。
わだげんた

わだげんた