たむ

ザ・バニシング-消失-のたむのレビュー・感想・評価

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
4.0
スタンリー・キューブリック監督の絶賛評が載っているパッケージから、すでに映画ファンには罠がはられていた、という事ですね…。
そんな事を知ったら、観たくない映画ファンはいないでしょうし、その「知りたい」という事が実は映画の内容とマッチしていて、戦慄します…。
突然、何の告知もなく恋人が消えてしまい、彼女を探し回る恋人を追うのがこの映画の展開です。
犯人に翻弄される主人公ですが、彼が諦めてしまえば、映画にならないですが、あまりにも恐ろしい展開はなかったでしょう。
しかし、人間の「知りたい」という欲求の強さは争い難い事で、その本能に仕掛けられた罠、その緻密さ。
『フルメタル・ジャケット』を撮り終え、『アイズワイドシャット』に進んでいくキューブリック監督に、その「知りたい」事の罠を教えた作品、と言えるかもしれませんね。
たむ

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