deenity

カラフルのdeenityのレビュー・感想・評価

カラフル(2010年製作の映画)
3.5
最近はいろんなアニメ作品を見てみようと意識してます!シリーズの劇場版とかではなく、何か面白いアニメ映画があればぜひ教えてください!

ということで本作ですが、一言で言うと「青春時代に見たかったアニメ」ですかね。作品の伝えたいメッセージがストレートで、いい意味でも悪い意味でもシンプルで伝わりやすい作品でした。

一度死んで再びチャンスをもらって別の人間としてやり直す蘇生という名の修行をする小林真という男の子の話。ストーリー自体にそこまで独自性があるわけではないというか、どこかでありそうな作品でもあるので、はっきり言って着眼点としては目新しいわけではないです。
ただ、小林真という子がどういう人間だったかをわからないのにその子として生きていく、ということに関しては結構忠実で、変な行動をすれば周りに不信がられたりはしますし、その点での疑問は抱かずに鑑賞できました。

しかし、問題はその小林真という少年がどういう人間かということで、確かに自殺をしたような子なわけだから心に闇を抱えていても不思議はないのだけど。それにしてもまあひどい奴です。両親や友だちにも冷たく当たって、周りが嫌な思いをするように行動しているようだと指摘する兄貴は的を得ています。
そして、そんな真にも対して両親もダメ過ぎる。特に自殺の原因にもなった母親。気持ちはわかるけど、親としてそれじゃダメでしょうよ。
ということで本作ははっきり言って感情移入できるキャラがいなかったのは残念な点でもあります。天使くん然り、ひろか然り、個性はあるけど好感は持てませんでした。

でも唯一早乙女くんだけは違って、一緒に街を歩いたり自転車にまたがって走ったり、学校で勉強したり。何よりコンビニのシーンはすごく心に染みるものがあった。友だちと肉まんとフライドチキンを半分こして、今食べたら普通なのにあの時の味は確かに今より美味しくて温かかったはず。そんなことを思うと心まで温かくなってきます。

キャラクターはさて置き、映像に関しては非常に綺麗で、一つ一つ無理なく世界を表現しているのがわかります。だからこそ、どこにでもある景色に共感できて、作品としてのメッセージも万人に受けるようになってるのでしょう。でも、真っ直ぐ過ぎるかな。もうちょっと青春真っ盛りに見たい作品でした。