この歳に観れて良かった。
一度死んだ魂が、「抽選に当たった」とのことで再度下界に戻り、知らない中学生の体を借りて彼の人生を生きるという話。
内容は重く、描写は生々しい。
普段の学校生活や家族との関係性、なんとなくで生きていると気づかないけど、傍観者として客観的に見てみると、何気ない日常がとっても残酷なものに感じてくる。
母親と主人公のやりとりは特に胸が苦しくなった。
どちらかを肯定することも、逆に否定することもできない、そんな遣る瀬無い気持ちにかられた。
でもどれだけ重い描写が続こうと、そこにはたしかに優しさがあって、それで人は成り立ってるんだなと思った。
そう。人間って複雑で様々な色が混ざり合ってる。
「美しい色も汚い色々も、全部引っくるめて僕らなんだ。」
そういったことを、この映画は真に伝えようとしているように感じた。
単純なことと思うけど、これって普段、僕らが上手く割り切れていないことのように感じる。
一度主人公のように誰かの人生だと思って、後先考えず自由に生きてみるのもありだな〜。
家族構成が主人公と同じだったということもあって、僕にはかなり身近な映画に感じました。