【ジョン・カーペンター連続鑑賞記録その9】
ジョン・カーペンター初期作。
とんでもなく面白かったです。
時代が微妙に分からないSF感と陰鬱な雰囲気、複数の視点で話が進みそれらが1箇所に集約していきやがて銃撃戦が始まるまでの緊張感が堪らないです。
カーペンターらしい無機質で単調ながら耳に残るBGMがまた素晴らしい。
本編始まってからは一言も喋らないギャング軍団がまるでゾンビの様。
というかこのギャング集団に限らずセリフによる感情の説明がないのがクールで良いですね。
主人公サイドの4人のキャラ立ちも見事で、特にやたら冷静なお姉さんが魅力的過ぎる。
ナポレオンが「男が逃げ出さない2つの理由のうちのもう1つ」「なぜナポレオンと呼ばれているのか」について結局最後まで語らないのも粋ですね。
ロマンスシーンも恥ずかしくなるくらいキマってて良いです。
サイレンサーでの銃撃(これがまたやたら長い)など低予算ならではの工夫が見られて他の作品にはない妙な魅力がある作品でした。