小津安二郎の田中絹代観る
また観るです
久しぶり観ましたけど良かった
オープニング風景からのお決まり
含め諸々のスタイルがこの時点で出来て
いたようです
田中絹代と親友村田知栄子の女子関係は
後の作品でも繰り返されますが本作で
既には特に意外でした
小津映画(少なくとも戦後)ではかなり
社会問題に喰い込んでるようです
戦地からいつ戻るか分からぬ夫を一人
で待つ妻が子供の為に一度だけの売春
行いそれを知った夫がの話
大家族でなく親子でなく夫婦(子供いま
すが)にフォーカスしていて崩壊でなく
再生の物語
苦しむ夫の姿が印象的です
売春で生計立ててる若い女性と妻
前者には救いの手を差し伸べてるのに
後者には怒りばかり先に立つ自分に
苦しむ夫
実社会で止むを得ず体を売って生計立て
ていた女性はそれなりに居たと思われる
のでそんな社会(女性も？)と快楽求めて
群がる男達への怒りのようなモノが感じ
られる。
売春婦はＯＫで素人の売春行為はＮＧな
のは少し引っ掛かりますけど
ある夫婦の物語よりは一歩踏み込んでる
かなとは思います
妻の相手が不能で成立してないの匂わせ
てるの重要ではないですかね
