Genichiro

風の中の牝鷄のGenichiroのレビュー・感想・評価

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)
4.2
小津作品の中でもトップクラスに暗い。黒沢清は今作について「家族三人とも、ほとんど死んでいるわけですね。ただその後に、幽霊のように抱き合って一緒に生きていこうという......。しかし音楽だけは、よかった、よかったという音楽でみんなだまされるんですけど、本当は何ともゾッと する気味の悪い映画なんじゃないでしょうか。」と語っている。終盤に出てくる小津作品の中でも最もバイオレンスな場面はトウキョウソナタでも引用されているが、それと並ぶくらい今作のクローズアップ演出は暴力的で恐ろしかった。
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