影山影司

スペクトルの影山影司のネタバレレビュー・内容・結末

スペクトル(2016年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

ビジュアル面はかなり良く、廃墟感や軍隊の装備がかっこいい。逆に言えばそれだけだったなという感想。

前半の「正体不明の敵と遭遇、その正体を解き明かしていく」感は面白かったが、博士の閃きだよりな点に作話上の都合を感じてしまう。子供達の存在ももっとうまく使えたのでは? せっかく反政府軍という存在もあったのに幽霊としか戦わないので話がのっぺりしている。「戦えない→戦える→やっぱ戦えない→それでも戦う」というような起伏が欲しかった。

倒し方も最初は鉄粉で追い払えるということで武器製造のターンではセラミックや鉄釘を使ったゲリラ的DIY武器が活躍するのかと思ったが、いきなりプラズマ兵器が出てきたのにはズッコケた。
極低温だから触れるだけで死ぬ、というなら映像的に凍結の描写を入れないと説明不足。
正体不明の敵という設定を煮詰めないと、こういう映画は面白く出来ないのでは……?

この作品に限ったことではないが、Netflixオリジナルは映像面がすごいのに脚本が貧弱なものが多い。脚本の練り込みが足りないのだろう。
影山影司

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