みきちゃ

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!のみきちゃのレビュー・感想・評価

4.2
リース・ウィザースプーンの本国出世作。アカデミー賞の脚色賞にもノミネートされた逸品。

高校の生徒会選挙を描いたブラックコメディとはいえ、ジャンル「学園もの」に仕分けるのを躊躇う出来映え。それぞれの理想と現実があって、優等生も教師も“道徳観”と“倫理観”に疑問符がつく行動を連発するので先は読めず、迷える子羊たちの物語はジワジワと笑いを重ねながらテンポよく進んでいく。ストーリーテリングを堪能した。

出来すぎ、出しゃばりすぎ、頑張りすぎな野心家ハイパー女子高生トレイシー・フリックを演じたリースがうざくてうざくて笑えた。彼女の役作りはすごい。リースが代表作のエル役で見せたカリフォルニア訛りばりばりのキュートな愛され感はどこにも無くて、アメリカ中西部の訛りがめちゃくちゃ上手いし、優等生キャラを象徴する得意げにキッと結んだ唇が鼻につきまくるw 天才的うっとおしさ。マッカリスター先生がトレイシーを語るときの悪意ある一時停止を思い出してまた笑えてきた…w

人間臭いマッカリスター先生が走り回ってるところも笑えた。先生必死です。こういうサービス精神旺盛な男の人って、実際アメリカのマダムにモテると思う。

失敗を重ねるみなさんは色んなものをゴミ箱に捨てる。ゴミ箱から拾いもする。ゴミを扱う名もなき清掃人がじっと見守る。

オバマ元大統領が一番好きなポリティカルムービーとして挙げてたり、メディアが米大統領選に出馬したヒラリー・クリントンを「彼女はまるでリアル“トレイシー・フリック”だ」と揶揄したりと、大人たちからもまともに評価され、人々の記憶から消えない殿堂入り映画になっていると思うけれど、日本ではへんな邦題をつけられ、鑑賞してる人も少なそうでもったいない。

あれだけ人気が無いヒラリー・クリントン=トレイシー・フリックかぁ。痛烈だ。ジワる…wwww

マッカリスター先生役を演じたマシュー・ブロデリックが結婚したサラ・ジェシカ・パーカーにも”トレイシー・フリック”系女子のイメージちょっとあるぞ???と気付いてしまってさらにジワる…ww もうだめだww

Tammyの演説は殿堂入りでお願いします。
“I don’t even want to be president! The only promise I’ll make is that as president, I’ll immediately dismantle the student government so that none of us will ever have to sit through one of these stupid assemblies again!!!!”

拍手!喝采!わーきゃーー♪
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