映画大好きそーやさん

ホッフナング交響楽の映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

ホッフナング交響楽(1965年製作の映画)
3.2
ファンタジー楽器演奏大喜利。
いやはや、楽しい映像でしたね!
指揮者は遅れるわ、1つ1つの楽器は変だわ、指揮者来ても何も変わらんわ、演奏しているホールは崩れるわ、指揮者は指揮者で責任感まるでないわで、最初から最後までまともな存在や光景が画面に現れません。
これは、観客がツッコんでいくタイプの内容と言えるでしょう。
変なところを探しているだけでも笑えてきますし、そんなことをしている自分をふと冷静に考えて何やってんだろと、自分自身にツッコむのもアリだと思います。笑
また、抽象化されたキャラクターデザインも味わい深く、コミカルな動きをする被写体として、アニメーションの楽しさにもつながっていました。
純粋にクラシックの演奏がなされている体なので、音楽面もやっていることとのギャップも含め、バッチリだと思います。
総じて、時代性やテーマ性等とは全く無縁な、荒唐無稽コメディショートフィルムでした!

※後々で思ったのですが、これは指揮者って意味なさそうじゃない?といった露悪的な発想から作られた作品である可能性もありそうです。作中では何も影響を及ぼしていないのに、1番満足気な顔をして帰っていったのが妙にムカつきましたし、その意味で(実際は大事な役割であることも含めて)より1歩深みのある作品なのかもしれません。