kazマックスグローバーレッド

サザン・コンフォート/ブラボー小隊 恐怖の脱出のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

3.6
ウォルター・ヒル監督初期のサバイバルコンバット映画。1973年 ルイジアナ州の湿地帯で州兵の小隊が訓練中の悪ふざけで人間狩りの標的にされる。彼らを狩るケイジャンは『ラスト・オブ・モヒカン』で描かれたイギリスvsフランスの戦争で南部に追いやられたフランス系の子孫でアメリカに住みながらもフランス語を話す土着の民。他の映画では2012年『ハッシュパピー/バスタブ島の少女』や1986年のリチャード・ギア主演『ノー・マーシィ』にもケイジャンが出てきます。

狩られる側の「州兵」は正規の軍隊ではなく、普段は普通の仕事をしていて週末になると訓練に駆り出される一般人のパートタイムソルジャーで、いざ実戦になると統率の取れないただの素人兵の集まり。彼らのポンコツぶりがよく分かる映画は『ランボー』で、山小屋に追い詰めたランボーに射撃命令が出ても「俺たちパートタイムだからこんなとこで死にたくねぇよ」と隊長の命令に聞く耳持たず。そのくせ小屋を吹っ飛ばした後は皆でノン気に記念写真と撮る有り様。

そんな田舎のアメリカ州兵がいかに頭が悪くて使えないかが『サザンコンフォート』ではよく描かれていた。劇中でテキサスから来た州兵ハーディンがルイジアナ州やケイジャンの存在を全く知らないので「何でアメリカにこんな奴らがいるんだ」と困惑。いやいや、ケイジャンは普通に生活していて最初に けしかけたのあんたらだからね。以上、自業自得の湿地帯脱出劇でした。