セルジロベルト

北北西に進路を取れのセルジロベルトのレビュー・感想・評価

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)
4.4
やっと単純に好きだと言えるヒッチコック作品に出会えた

特殊なカメラを使っているのか、全体的に不思議な鮮明さを持っていた。
3Dに近い立体感
色の出方も良い

ただカメラの優秀さよりも、それを完璧に使いこなすこの映画に驚いた
あの立体感を作り出したのは紛れもなくカメラワーク
それはヒッチコック作品ではよく見る、奥行きを利用してカメラが上下左右をゆらりと動く事で成立してる。
でもカメラとの相性が良いのか非常に魅力的な映像に仕上がってた。

タクシーに乗るケイリーグラントを上空から写したあの画、飛行機から逃げる構図、素晴らしいシーンの数々には飛び上がって拍手を送りたくなった。
なんていうか、ランプからラジオから壁から森まで、すべて新品の様な世界観だった。

スクリーンプロセスには目を瞑る