再鑑賞。
家を修理する男たちは、屋根から覗いている男を発見するが惨殺される。
キャンプ場へ向かう若者たちは色々と楽しむが、そこへあの殺人鬼が現れ・・・。
『スクワーム』のジェフ・リーバーマン監督によるスプラッターホラー。
もちろん、あの『13日の金曜日』とは別物。
きっと内容が似ているので邦題を適当につけた感じ。
ただ、大男が犯人のスラッシャー映画としては『13金』の先駆なので、“序曲”を冠したくなる気持ちは分かります。
内容的にも序曲と付いても、まあそこまで違和感はない。
ストーリーはチープな感じのこの時代のホラーだなというところです。
ただ、思ったより面白い。
はっきりと説明がない殺人の動機のせいで、大したことない殺人鬼なのに妙に不気味に感じてしまう。
何故殺すのか?
何故狂ったのか?
一切説明がないため、非常に不気味でありヘタな『ハロウィン』や『13金』フォロワーよりも印象深い作品となっている。
それほどエグい強烈な描写があるワケではなく、ジワジワと恐怖心を煽る演出。
観ている側が「えっ? うわっ普通に来てる!」と思うほど、“殺人鬼が何食わぬ顔で自然に画面に映り込み、淡々と登場人物に襲いかかってくる”みたいな感じは、素朴ながら逆に新鮮であり、絶妙に不気味な雰囲気を醸し出している。
特に殺された友人の発見シーンなんかは、他の作品とはちょっと違って驚かされる。
音楽もけっこう雰囲気がある。
ちなみに作曲はブラッド・フィーデル。
3年後に『ターミネーター』の♪ダダンダンダダンを作る人です。
地味めだけどそれなりに緊張感があり良かった。
そして映画史には残らないが、あなたの記憶に残る事、間違いなし”なエンディングは必見です。
ちなみに元々の邦題は『13日の金曜日 序章』でしたが、近年のDVD化に際し『序曲 13日の金曜日』に改題されたっぽいです。