ごはん

アルマジロ アフガン戦争最前線基地のごはんのレビュー・感想・評価

3.5
 半年のアフガン平和維持活動に志願したデンマークの若者たちに密着したドキュメンタリー。

 開始数分でいきなり驚く。内容ではなく撮り方に。家族の話し合いのシーンなのだが、フィックスで5カメくらい使って撮影してるのだ。そりゃ外で整列してるシーンくらいは頑張って撮るかもしれないが、狭そうな屋内、しかも自宅っぽいところで何をやってるんだと。現地では現地で、兵士が見つけた怪しい人を追うカメラと、その兵士を正面から映すカメラがあったり。つまりリアルタイムで切り返してて、なんか違和感がある。画を撮る余裕がありすぎるというか。

 撮影班、人数かなりいるのでは? 会話も、自然というより「自然風」に見える。撮影班多すぎて普通に話しづらいか、作ってるか、と思う。偵察機飛ばしてるの見て「俺たちの目だ」なんて今更言うかな?

 軍隊の中身を晒す作品とあって、やはりなんか、この作品キナ臭い。何故か撮影許可されてる時点で当然なのだろうけど。

 しかしそのフィクショナルな雰囲気があることによる強烈な対比がある。敵性の銃声が鳴り、戦闘が始まった瞬間、これまでのような撮りたい画を撮る余裕がまるでないのが伝わる。何やってるかすらわからなくなるのだ。本当の戦闘だろう。どこかでの仲間の死も、その瞬間は撮れない。あとで報告を聞いてるところを映すだけ。この辺はまさにリアルだと思った。

 死体も映る強烈な戦闘が後半にあるが、ここからラストがこの作品の核かと思う。作りがあるにせよ、生の様子にしろ、兵士たちの変容がこの作品の写したいことのはず。平たく言えば、兵士たちが「現場意識」を得ていくのだ。

 それが何を言わんとしてるのかは、見た人一人一人が感じればいいことだと思う。自分的には、戦闘時以外は嘘くさくて乗れなかったかなという感じ。