だい

偽りの果てのだいのネタバレレビュー・内容・結末

偽りの果て(1947年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

めっっっっちゃ面白い!!


最初はどう見ても迂闊な隠蔽に加え、
嘘に嘘を重ねるアンスラン。

いつバレるの…
いつバレるの…

と、
この事故隠蔽がテーマのサスペンスだと思っていたら。


思いも寄らぬ方向に覚醒するアンスラン!!!!!!


このアンスランのエスカレートのスピードに、
ついていけない視聴者続出!!!

最初、ミシェル・シモンだと気付かなかった程度にシモンっぽくなかったけど、
あのクレイジーさはやっぱりミシェル・シモンなのよな。


それまでは周囲から無能と蔑まれていた老医者が、
自らの完全犯罪の才能に気付き、周囲にその才能を顕示して見返したい。

でもな。
たしかにな。

才能の顕示欲でどんどん犯罪を犯すのに、
天才であればあるほど、
完全犯罪は遂行され露見せずに顕示欲は満たされないというジレンマ。

そんなこと考えたことなかったから、
このプロットを考えた人は絶対に天才。

しまいには運すらアンスランの顕示欲を徹底して阻害する。


ブラックユーモアとサスペンスと、
バランスが良すぎるっっ!!


偽悪的誤謬法の極致まで行った作品。
そう言っても言いすぎじゃないと思うんだよなあ。
だい

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