最愛の妻との間にできた子どもを、生まれる前に事故で亡くし、それでも妻と共に生きようともがいてきた主人公。
その妻も半年前に亡くなった。
その上、急に仕事を解雇された主人公は、妻の元へと旅立とうとするが、自殺を試みるたびに隣人からの邪魔が入り、なかなか死ぬことができない。
そうこうしているうちに、隣人との間に絆が生まれ、主人公の心も少しづつ変わっていく。
その時間は、人生最後に思いがけず贈られたプレゼントのようなものだ。
神からの?
それとも、亡くなった妻からの?
ベットに横たわる彼の最期の姿は、穏やかさに満ちていた。
それは、自殺とは全く正反対の、幸せな最期であったに違いない。
確かに彼の人生は波乱に満ちていたが、たった1人の伴侶をそこまで愛せた人生は、幸せな人生だっだと思う。
あの世で、妻と再会するシーンが美しかった。