ミカポンタス

幸せなひとりぼっちのミカポンタスのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
4.5
これ日本公開の方が早かったんかーい笑
カナダでは先週公開されたみたい。気になっていたスウェーデン映画、やっと観れました。
英題はスウェーデン語タイトルの直訳でそのまま"A Man Called Ove"です。

妻に先立たれたおじいちゃんが残りの人生を幸せに過ごす、こういう類の映画が好き。同じスウェーデンの、100歳のおじいちゃんが窓から逃げてやりたかったことやりまくる映画がありますが、あれと少し似てるかな。オーヴェはあれほどアクティブなじいさんではなくて、むしろネガティヴなほうでしたが(笑)

先立った妻のところへ行きたくて、何度も自殺未遂を繰り返すオーヴェ。しかしその度に引っ越してきたばかりの隣人に邪魔されて死ねない...。気を失うたびに、若き日の父や妻との思い出が蘇る。
最初は頑固でルールに厳格な堅物じいさんだったけど、隣人家族の奥さんがいつもオーヴェを気にかけ、子供の子守りをさせたりご飯をお裾分けしたり、次第に家族のような存在になっていく。
そんなオーヴェがだんだん奥さんと打ち解け、辿ってきた壮絶な人生を語り始める。
まさか泣ける映画だとは思っていなくて、びっくり。
妻との間に子供を持てなかったオーヴェが、次第に隣人に愛され、人生の最後にかけがえのない家族のような存在となる。
オーヴェが妻を思い出して号泣するシーンは胸が痛かった。こんなに愛されるってなんて幸せな奥さんなんだろう..。
友達は決して多くなくていい。自分を愛してくれる人が少しでもいて、最期を幸せに過ごせるならそれで充分だと思った。
本当に心温まるいい作品でした😊